パソコンの電源ユニットの選び方を解説。
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電源ユニットについて
電源ユニットは、マザーボード、SSD、HDD、光学ドライブ、グラフィックボードなどの各種パーツに電源を供給するためのパーツです。
自作PCで使う電源ユニットは主に「ATX電源」と「SFX電源」の2つです(規格・大きさ)
自作PCで使う電源ユニットは、主にATX電源とSFX電源の2つです。
ATX電源
電源ユニットで一番メジャーなのがこちらのATX電源です。正方形に近い形をしています。
PCパーツショップで「電源ユニットを探してて~」と相談したら、だいたいATX規格の電源ユニットをオススメされると思います。
SFX電源
電源ユニットで次にメジャーなのがSFX電源です。なんか長方形っぽい感じです。
SFX電源を選ぶ人は、
- 小型PCケースを使っていて、SFX電源じゃないとそのPCケースに収まらない
- 小型ケースに付属していたSFX電源の調子が悪くなった
- BTOなどで購入したパソコンの電源ユニットがSFX電源で、どうもSFX電源の調子が悪い
- おっ!このPCケースのデザイン好きだな!あれ?SFX電源しかダメなの?じゃあ仕方ないから買うか
みたいなパターンがほとんとだと思います。
あとは金銭的な理由やら何かしらの理由で、ATX電源が搭載できるPCケースなのにSFX電源を搭載している、などでしょうか…。
この記事では詳しく触れませんがTFX電源というのもあります
- In WinなどのMini-ITXケースに標準で搭載されている
- 本体横幅がやたらと細い、スリムタイプとかビジネス用途向けのメーカー製デスクトップPCに搭載されている
TFX電源はATX電源、SFX電源と比べると圧倒的に製品数が少ないです。ちなみに2020年6月29日現在、価格コムで価格登録されているTFX電源の製品数は3つです。
メーカー製デスクトップPCのTFX電源の調子が悪くなってきたとか、もともとケースに付属していたTFX電源が調子が悪くなってきたとか、保守用・交換用に買うイメージのほうが強いです。
これから自作PCを組む人が、TFX電源じゃないとダメ!ヤダヤダ!ATX電源じゃなくてTFX電源を搭載したいの!みたいなことは無いと思います。
その電源ユニットがPCケース内に収まるか?
電源ユニットを選ぶときは、まずはその電源ユニットが使いたいPCケース内に収まるかを確認しましょう。
小型PCケースにATX電源を入れる、とかじゃなければだいたい問題なく収まるはずです。
ちなみに私は電源ユニットが収まるかどうかをよく調べずにDefine R6と電源ユニットを買いましたが、問題なく取り付けることができました。
ATX電源の基本サイズは150mm×140mm×86mmがメジャー
- 幅150mm×奥行140mm×高さ86mm←このサイズの電源ユニットが一番多い
- 幅150mm×奥行125mm×高さ86mm
- 幅150mm×奥行150mm×高さ86mm
- 幅150mm×奥行160mm×高さ86mm←二番目に多い
- 幅150mm×奥行170mm×高さ86mm
- 幅150mm×奥行180mm×高さ86mm
奥行のサイズだけが大きくなったり小さくなったりする、と覚えればOKです。
たとえば2020年6月28日時点で価格コムの電源ユニットのランキング1位のKRPW-BK650W/85+の本体サイズは幅150mm×奥行140mm×高さ86mmです。
まあ基本サイズがあったところで、メーカーによってサイズはまちまちなので、あまり気にしなくてもいいです。
SFX電源の本体サイズは125mm×100mm×63.5mmがメジャー
- 幅125mm×奥行100mm×高さ63.5mm←メジャーな本体サイズはこれ
- 幅125mm×奥行100mm×高さ63mm
- 幅125mm×奥行100mm×高さ64mm
SFX電源のサイズは幅125mm×奥行100mm×高さ63.5mmがメジャーです。
高さだけが変わって63mmとか64mmのサイズのSFX電源もあります。
おそらくSFX電源ユニットを選ぶときは、メーカーはSilverStoneかCorsairのどちらかのSFX電源ユニットを選ぶことになるかと思いますが、両者ともに幅125mm×奥行100mm×高さ63.5mmのものが大半です。
デカイPCケースならほぼ確実に収まる
ATX規格のマザーボードを搭載できる比較的大型なPCケースなら、ほぼ確実に電源ユニットは収まります。大きさは気にしなくて良いはずです。
たとえば、Versa H26シリーズ | Thermaltake ミドルタワー型PCケース | 株式会社アスクは、最大220mmまでのATX電源ユニットを搭載できます。
たとえば、Define 7 Light Tempered Glass — Fractal Designは、最大250mmまでのATYX電源ユニットを搭載できます。
ATX電源の基本サイズは幅150mm×奥行140mm×高さ86mmなので、まず間違いなく入るでしょう。
本体サイズが小さいPCケースだと電源ユニットの奥行に制約あり
microATX規格のマザーボードまでしか搭載できないコンパクトさを売りにしたPCケースだと、電源ユニットの大きさの上限が140mmまでとか、150mmとか、170mmまでとか、結構厳しいことがあります。
Cooler Master: Silencio S400は、ATX電源ユニットは奥行140mmまでのものを搭載できます。
SilverStone PS15 製品紹介はATX電源ユニットは奥行150mmまでのものを搭載できます。
DP301M | 株式会社リンクスインターナショナルはATX電源ユニットは 奥行170mmまでのものを搭載できます。
電源ユニットから生えているケーブルは取り外しできるもの・できないものがある
電源ユニットの電源ケーブルは、一切取り外しができないもの、一部取り外しができるもの、全て取り外しができるもの、の3種類があります。
取り外しができないもの(直出し式)
価格の安い電源ユニットだと、電源ケーブルが電源ユニットに直付けされていて、一切取り外しができないものが多いです。
- 製品画像を見てみると、一箇所からケーブルが大量に出ている
- 製品ページを見てみて、「セミプラグイン」「フルプラグイン」「プラグイン」「セミモジュラー」「フルモジュラー」とかいうキーワードが一切書かれてない
この場合は、電源ケーブルが一切取り外しができないタイプの電源ユニットです。
この電源ケーブルは使わないから邪魔、配線のときにウザい、見た目がよくない、というときでも取り外すことができません。
ケーブルが一部取り外しができるもの(セミプラグインタイプ/セミモジュラーケーブル)
この画像のように、電源ユニットから電源ケーブルを一部だけ取り外しができる電源ユニットがあります。
セミプラグインの電源ユニットとか言ったり、セミモジュラーケーブルとかセミモジュラータイプとか言ったりします。メーカーによって違います。
24ピン/20ピンATX電源コネクタ、4ピン/ピンのCPU補助電源コネクタは取り外しができないようになっています。
ケーブルが全部取り外しができるもの(フルプラグインタイプ/フルモジュラーケーブル)
この画像のように、電源ユニットから電源ケーブルを全部取り外しができる電源ユニットがあります。
フルプラグインの電源ユニットとか言ったり、フルモジュラーケーブルとかフルモジュラータイプとか言ったりします。メーカーによって違います。
最低でもセミプラグイン、贅沢を言えばフルプラグインが良いと思う
電源ユニットを選ぶ時は最低でもセミプラグインの電源ユニットを選ぶことをオススメします。贅沢を言えばフルプラグインの電源ユニットが欲しいかもしれません。まあそこは好みで…。
電源ケーブルの配線(裏配線)や、エアフローにめちゃくちゃこだわりたい人はフルプラグインタイプの電源ユニットを選ぶことをオススメします。
なお、「直出しでもいいじゃん、余ったケーブルはケース内に押し込めばいいし、いちいち電源ケーブル刺さなくてもいいし」という意見もあります。
私は電源ケーブルの配線はそれなりにキレイにしますが、大してこだわりはないので、セミプラグインの電源ユニットを使っています。
80PLUS認証について
80PLUS認証は6種類
80PLUS認証を電源ユニット選びの指針に
「80PLUS認証のランクが低い=電源・内部の部品の質がよくない」というわけではありませんが、ランクは電源ユニット選びの際の1つの指針となります。
予算があればGOLDあたりの電源ユニットを購入したいですね。消耗品として割り切るならBRONZE電源を買っていくのもいいんじゃないでしょうか。
電源容量は余裕をもたせましょう
カツカツだと動作不安定になる原因に
- ゲームをやってると落ちまくる
- パソコンの動作が不安定になる
- 電源ユニットの容量以上に電力を消費して動作が不安定になる
- グラフィックボードが電力不足になって画面の出力が不安定になる
必要W数を計算できるサイトがあります
Power Supply Calculator - PSU Calculator | OuterVisionにて、オススメの電源容量を計算できます。
なお、こういう計算サイトはいくつもありますが、サイトによって算出される電源容量が異なるのでなんとも言えないような…。
グラフィックボードの消費電力や推奨する電源容量よりも上か?
グラフィックボードの製品ページを見てみると、推奨電源容量の項目があります。最低でもそこに記載されている容量の電源ユニットが欲しいです。
たとえばSpecification for GeForce RTX 2080 SUPER™ GAMING X TRIOでは、消費電力は250W、推奨電源ユニット容量は650Wという記載があります。
推奨とは言っていますが最低限これくらいは欲しいと読み替えたほうがいいかと思います。電源容量に余裕がないと動作が不安定になることがあります。
オーバークロックして遊ぶなら電源容量に余裕をもたせる
Core i9-10900Kなどのオーバークロック可能なCPUを使ってオーバークロックして遊びたい人は電源容量が大きいものをオススメします。
電源ユニットのコネクタの数は十分か?
SSDやHDDをたくさん搭載するならSATA電源コネクタがいっぱいほしい
2.5インチSSDや3.5インチHDDをたくさん搭載するなら、SATA15ピン電源コネクタが多くついているものにしましょう。
電源によってはSATA電源コネクタが6個、8個、12個、15個など個数は様々です。価格の安い電源ユニットだとSATA電源コネクタの個数が少ない傾向にあります。
グラボを2枚搭載するならPCI-E 8ピン(6+2)コネクタは4つ欲しい
もしもグラフィックボードを2枚差しで利用するなら、PCI-E 8ピン(6+2)コネクタが最大で4つ必要になる可能性があります。
ハイエンドのグラフィックボードだと、グラフィックボード1枚でPCI-Eコネクタを2つ要求してきます。(8ピン+8ピン、8ピン+6ピンなど)
ハイエンドのグラフィックボードを2枚搭載するなら1枚あたり2つ、2枚で4つ必要になります。
安い電源ユニットだと、このPCI-E 8ピン(6+2)ピンが2つまでしか搭載していないことがあります。注意しましょう。
最近のマザーボードはCPU補助電源コネクタを2つ搭載。電源ユニットもCPU補助電源コネクタが2つあると良い
最近のマザーボードのなかには、CPU補助電源コネクタを2つ搭載しているものがあります。8ピンと8ピン、8ピンと4ピンのどちらかが搭載されています。
たとえばASRock > B550 Steel Legendは、CPU補助電源コネクタは8ピンと4ピンの2つを搭載しています。
CPU補助電源コネクタが1つだけ搭載されているものもありますが、ちょっと価格や機能が落ちたり、オーバークロックが不可能なマザーボードだったりします。
もしも自分が使いたいマザーボードにCPU補助電源コネクタが2つあったら、電源ユニットもCPU補助電源コネクタを2つ搭載しているものを買ってきて使うのが一番オススメです。
しかしながら、CPU補助電源コネクタを2つ搭載しているのは750Wとか850Wとか比較的大容量な電源ユニットに限られてきてしまいます。
8ピンのCPU補助電源コネクタを1つだけ挿しても動くと思いますが、負荷の高い作業やオーバークロックをするなら8ピンと4ピン、8ピンと8ピンどちらも接続するようにしてください。
CPU補助電源コネクタが8ピンと4ピンの2つがあるときは、4ピンだけ使うのはやめてください。故障や異常発熱の原因となる可能性があります。
- CPU補助電源コネクタが2つある電源ユニットが良い
- CPU補助電源コネクタが1つしかない電源ユニットなら8ピンで絶対に接続する
回路保護機能について
電源ユニットには、
- OCP(過電流保護)
- OVP(過電圧保護)
- OPP(過負荷保護)
- SCP(短絡回路保護)
- UVP(過小電圧保護)
- OTP(加熱保護)
- NLO(無負荷定格速度運転)
- SIP(突入電流保護)
の6つの保護機能があります。括弧内の言葉はメーカーによって異なります。まあ電源ユニットやPCパーツを故障から守ってくれる機能のことと思えばいいでしょう。
某メーカーさんは、回路保護機能も重要です!と言うなら、電源ユニットの製品ページにもこの回路保護機能はどういう役割を持つのかを記載してくれると消費者も選びやすくなってありがたいのですが…。
良い電源ユニットだとこれら全ての保護機能に対応しているのかと言われるとそうではなくて、そのメーカーによります。
あのメーカーはこれがついてるけどこのメーカーはついてないとかあります。
シングルレーンとかマルチレーンについて。シングルレーンがオススメです
今売られてる電源ユニットはだいたいシングルレーンです。特に深く考えずに普通にシングルレーンの電源ユニットを買えばいいですよ。
価格コムのランキングに入ってるのってシングルレーンの電源ユニットばっかりですよ。
シングルレーンだったら普通に安定した使えたのに、マルチレーンの電源だったせいで使えない、不安定になっている、みたいなことが起こる可能性があります。
電源容量の高い電源ユニットだと、シングルレーンとマルチレーンが切り替えられるものがあります。たとえばHX1200 | 株式会社リンクスインターナショナルがそれです。
マルチレーンはこだわりが強い人が使うイメージ
マルチレーンの電源ユニットが良いとかいう人は電源の供給のされ方、PCパーツにかかる電力負担について強いこだわりがあって、これじゃないとダメ!と思って使っているようです。
まあ価格コムの電源ユニットのランキングを見ても、シングルレーンのものがほとんどなんですが…。
シングルレーン
- 1人で100個の仕事をしてくれる
- 10個の仕事やって!30個の仕事やって!25個の仕事やって!と仕事を振っても、100以内であれば勝手に調整して仕事してくれる
- 1人で勝手に仕事をしてくれるがその分負担がかかる、という意見もある
マルチレーン
- 2人で100個の仕事をしてくれるが、1人あたり50個までしか仕事ができない
- 1人に60個の仕事をさせると調子が悪くなる(PCの動作が不安定になる)
- 1人あたり50個までの仕事ができるように調整すれば調子よく働いてくれる
- 1人あたり50個までに仕事量にするにはどう仕事を割り振ればいいか?が課題
じゃあ具体的にどれくらいの容量にすればいいのか?分からん!というときは、BTOパソコンが参考になる
- 俺は私はこのCPUとあのGPUを搭載したい
- 具体的にどれくらいの容量の電源ユニットにすればいいのか分からない!
というときは、ツクモとかドスパラとかマウスコンピューターのBTOのデスクトップパソコンで、自分が組みたいPCと同じようなスペックのものを見つけて、それに搭載されている電源ユニットの容量を目安にするといいですよ。
BTO PCを提供しているほうが明らかに自作PCやその他諸々に関する知識は上ですし、ちゃんと電源容量を計算した結果750Wの電源ユニットを搭載しているんですから、それに従えばいいんですよ。
今後HDDなどを増やしたくならないか?グラボを刺してゲームをしたくならないか?なども考慮しましょう
- 今後HDDやSSDを増設しないか?
- グラボを載せてゲームをしたくなるときが来たりしないか?
なども考えて電源ユニットを選びましょう。
めちゃくちゃ大雑把に言うと、グラボを1枚載せるなら電源ユニットの容量は750Wか850Wとかあれば良いです。
グラボを載せない、ゲームをしないなら電源ユニットの容量は550Wか650Wとかあればいいです。グラボを載せないのに750W/850Wは容量が過剰すぎます。
この記事書いている人間は80PLUS GOLDの850Wを使ってます
私は、
- Core i9-9900K
- Z390 AORUS MASTER
- MSIのGTX1070のグラボ
- メモリ32GB
- 2.5インチSSD1つ
- 3.5インチHDD3つ
という構成で、私が使っている電源ユニットは、Seasonicの80PLUS GOLD 850W電源のSSR-850FXです。
【一例】ツクモのゲーミングデスクトップパソコン
- インテル® Core™ i9-10900K プロセッサー
- NVIDIA® GeForce RTX™ 2080 SUPER
- 16GB DDR4 SDRAM (PC4-21300、8GBx2)
- 500GB SSD (M.2規格 / NVMe接続)
+ 1TB HDD (SATAIII接続 / 6Gbps) - ASUS TUF GAMING Z490-PLUS (WI-FI) (ATX)
- Windows 10 Home
ツクモでは以上の構成のゲーミングデスクトップパソコンが販売されていますが、基本スペック表の電源ユニットの欄を見てみると「定格750W 80PLUS GOLD対応」という記載があります。
似たような構成でPCを組みたいな~と考えているなら、750Wを目安に電源ユニットを探していけばいいわけです。簡単でしょ。
【一例】ドスパラのスタンダード用途のデスクトップパソコン
- CPU : Core i7-10700
- グラフィックス : インテル UHDグラフィックス630
- メモリ : 8GB DDR4 SDRAM
- ストレージ : 250GB SSD / 1TB HDD
ドスパラでは以上の構成のデスクトップパソコンが販売されていますが、基本スペック表の電源ユニットの欄を見てみると「500W 静音電源 (80PLUS BRONZE)」という記載があります。
似たような構成でPCを組みたいな~と考えているなら、500Wを目安に電源ユニットを探していけばいいわけです。
【一例】ドスパラの価格が高いゲーミングデスクトップパソコン
- CPU : Core i9-10900K
- グラフィックス : GeForce RTX 2080 Ti 11GB
- メモリ : 32GB DDR4 SDRAM
- ストレージ : 1TB NVMe SSD / 2TB HDD
ドスパラでは以上の構成のゲーミングデスクトップパソコンが販売されていますが、基本スペック表の電源ユニットの欄を見てみると「750W 静音電源 (80PLUS GOLD)」という記載があります。
似たような構成でPCを組みたいな~と考えているなら、750Wを目安に電源ユニットを探していけばいいわけです。
選ぶときのポイントをまとめるとこう
- その電源ユニットはPCケースに収まるか?
- 80PLUS認証はGOLDを目安に
- セミプラグインタイプの電源ユニットがいいな
- シングルレーンの電源ユニットを選ぶ
- 価格だけじゃなくてコネクタ数も確認すること
- オーバークロックしたり負荷の高い作業をするなら、CPU補助電源コネクタが2つある電源ユニット!
- 分からなかったらBTOパソコンで似たような構成のものを探して、搭載している電源ユニットの容量を確認して参考にする!
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パソコンの電源ユニットの選び方
2020/07/14
パソコンの電源ユニットの選び方を解説。
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電源ユニットについて
電源ユニットは、マザーボード、SSD、HDD、光学ドライブ、グラフィックボードなどの各種パーツに電源を供給するためのパーツです。
自作PCで使う電源ユニットは主に「ATX電源」と「SFX電源」の2つです(規格・大きさ)
自作PCで使う電源ユニットは、主にATX電源とSFX電源の2つです。
ATX電源
電源ユニットで一番メジャーなのがこちらのATX電源です。正方形に近い形をしています。
PCパーツショップで「電源ユニットを探してて~」と相談したら、だいたいATX規格の電源ユニットをオススメされると思います。
SFX電源
電源ユニットで次にメジャーなのがSFX電源です。なんか長方形っぽい感じです。
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これから自作PCを組む人が、TFX電源じゃないとダメ!ヤダヤダ!ATX電源じゃなくてTFX電源を搭載したいの!みたいなことは無いと思います。
その電源ユニットがPCケース内に収まるか?
電源ユニットを選ぶときは、まずはその電源ユニットが使いたいPCケース内に収まるかを確認しましょう。
小型PCケースにATX電源を入れる、とかじゃなければだいたい問題なく収まるはずです。
ちなみに私は電源ユニットが収まるかどうかをよく調べずにDefine R6と電源ユニットを買いましたが、問題なく取り付けることができました。
ATX電源の基本サイズは150mm×140mm×86mmがメジャー
奥行のサイズだけが大きくなったり小さくなったりする、と覚えればOKです。
たとえば2020年6月28日時点で価格コムの電源ユニットのランキング1位のKRPW-BK650W/85+の本体サイズは幅150mm×奥行140mm×高さ86mmです。
まあ基本サイズがあったところで、メーカーによってサイズはまちまちなので、あまり気にしなくてもいいです。
SFX電源の本体サイズは125mm×100mm×63.5mmがメジャー
SFX電源のサイズは幅125mm×奥行100mm×高さ63.5mmがメジャーです。
高さだけが変わって63mmとか64mmのサイズのSFX電源もあります。
おそらくSFX電源ユニットを選ぶときは、メーカーはSilverStoneかCorsairのどちらかのSFX電源ユニットを選ぶことになるかと思いますが、両者ともに幅125mm×奥行100mm×高さ63.5mmのものが大半です。
デカイPCケースならほぼ確実に収まる
ATX規格のマザーボードを搭載できる比較的大型なPCケースなら、ほぼ確実に電源ユニットは収まります。大きさは気にしなくて良いはずです。
たとえば、Versa H26シリーズ | Thermaltake ミドルタワー型PCケース | 株式会社アスクは、最大220mmまでのATX電源ユニットを搭載できます。
たとえば、Define 7 Light Tempered Glass — Fractal Designは、最大250mmまでのATYX電源ユニットを搭載できます。
ATX電源の基本サイズは幅150mm×奥行140mm×高さ86mmなので、まず間違いなく入るでしょう。
本体サイズが小さいPCケースだと電源ユニットの奥行に制約あり
microATX規格のマザーボードまでしか搭載できないコンパクトさを売りにしたPCケースだと、電源ユニットの大きさの上限が140mmまでとか、150mmとか、170mmまでとか、結構厳しいことがあります。
Cooler Master: Silencio S400は、ATX電源ユニットは奥行140mmまでのものを搭載できます。
SilverStone PS15 製品紹介はATX電源ユニットは奥行150mmまでのものを搭載できます。
DP301M | 株式会社リンクスインターナショナルはATX電源ユニットは 奥行170mmまでのものを搭載できます。
電源ユニットから生えているケーブルは取り外しできるもの・できないものがある
電源ユニットの電源ケーブルは、一切取り外しができないもの、一部取り外しができるもの、全て取り外しができるもの、の3種類があります。
取り外しができないもの(直出し式)
価格の安い電源ユニットだと、電源ケーブルが電源ユニットに直付けされていて、一切取り外しができないものが多いです。
この場合は、電源ケーブルが一切取り外しができないタイプの電源ユニットです。
この電源ケーブルは使わないから邪魔、配線のときにウザい、見た目がよくない、というときでも取り外すことができません。
ケーブルが一部取り外しができるもの(セミプラグインタイプ/セミモジュラーケーブル)
この画像のように、電源ユニットから電源ケーブルを一部だけ取り外しができる電源ユニットがあります。
セミプラグインの電源ユニットとか言ったり、セミモジュラーケーブルとかセミモジュラータイプとか言ったりします。メーカーによって違います。
24ピン/20ピンATX電源コネクタ、4ピン/ピンのCPU補助電源コネクタは取り外しができないようになっています。
ケーブルが全部取り外しができるもの(フルプラグインタイプ/フルモジュラーケーブル)
この画像のように、電源ユニットから電源ケーブルを全部取り外しができる電源ユニットがあります。
フルプラグインの電源ユニットとか言ったり、フルモジュラーケーブルとかフルモジュラータイプとか言ったりします。メーカーによって違います。
最低でもセミプラグイン、贅沢を言えばフルプラグインが良いと思う
電源ユニットを選ぶ時は最低でもセミプラグインの電源ユニットを選ぶことをオススメします。贅沢を言えばフルプラグインの電源ユニットが欲しいかもしれません。まあそこは好みで…。
電源ケーブルの配線(裏配線)や、エアフローにめちゃくちゃこだわりたい人はフルプラグインタイプの電源ユニットを選ぶことをオススメします。
なお、「直出しでもいいじゃん、余ったケーブルはケース内に押し込めばいいし、いちいち電源ケーブル刺さなくてもいいし」という意見もあります。
私は電源ケーブルの配線はそれなりにキレイにしますが、大してこだわりはないので、セミプラグインの電源ユニットを使っています。
80PLUS認証について
80PLUS認証は6種類
80PLUS認証を電源ユニット選びの指針に
「80PLUS認証のランクが低い=電源・内部の部品の質がよくない」というわけではありませんが、ランクは電源ユニット選びの際の1つの指針となります。
予算があればGOLDあたりの電源ユニットを購入したいですね。消耗品として割り切るならBRONZE電源を買っていくのもいいんじゃないでしょうか。
電源容量は余裕をもたせましょう
カツカツだと動作不安定になる原因に
必要W数を計算できるサイトがあります
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なお、こういう計算サイトはいくつもありますが、サイトによって算出される電源容量が異なるのでなんとも言えないような…。
グラフィックボードの消費電力や推奨する電源容量よりも上か?
グラフィックボードの製品ページを見てみると、推奨電源容量の項目があります。最低でもそこに記載されている容量の電源ユニットが欲しいです。
たとえばSpecification for GeForce RTX 2080 SUPER™ GAMING X TRIOでは、消費電力は250W、推奨電源ユニット容量は650Wという記載があります。
推奨とは言っていますが最低限これくらいは欲しいと読み替えたほうがいいかと思います。電源容量に余裕がないと動作が不安定になることがあります。
オーバークロックして遊ぶなら電源容量に余裕をもたせる
Core i9-10900Kなどのオーバークロック可能なCPUを使ってオーバークロックして遊びたい人は電源容量が大きいものをオススメします。
電源ユニットのコネクタの数は十分か?
SSDやHDDをたくさん搭載するならSATA電源コネクタがいっぱいほしい
2.5インチSSDや3.5インチHDDをたくさん搭載するなら、SATA15ピン電源コネクタが多くついているものにしましょう。
電源によってはSATA電源コネクタが6個、8個、12個、15個など個数は様々です。価格の安い電源ユニットだとSATA電源コネクタの個数が少ない傾向にあります。
グラボを2枚搭載するならPCI-E 8ピン(6+2)コネクタは4つ欲しい
もしもグラフィックボードを2枚差しで利用するなら、PCI-E 8ピン(6+2)コネクタが最大で4つ必要になる可能性があります。
ハイエンドのグラフィックボードだと、グラフィックボード1枚でPCI-Eコネクタを2つ要求してきます。(8ピン+8ピン、8ピン+6ピンなど)
ハイエンドのグラフィックボードを2枚搭載するなら1枚あたり2つ、2枚で4つ必要になります。
安い電源ユニットだと、このPCI-E 8ピン(6+2)ピンが2つまでしか搭載していないことがあります。注意しましょう。
最近のマザーボードはCPU補助電源コネクタを2つ搭載。電源ユニットもCPU補助電源コネクタが2つあると良い
最近のマザーボードのなかには、CPU補助電源コネクタを2つ搭載しているものがあります。8ピンと8ピン、8ピンと4ピンのどちらかが搭載されています。
たとえばASRock > B550 Steel Legendは、CPU補助電源コネクタは8ピンと4ピンの2つを搭載しています。
CPU補助電源コネクタが1つだけ搭載されているものもありますが、ちょっと価格や機能が落ちたり、オーバークロックが不可能なマザーボードだったりします。
もしも自分が使いたいマザーボードにCPU補助電源コネクタが2つあったら、電源ユニットもCPU補助電源コネクタを2つ搭載しているものを買ってきて使うのが一番オススメです。
しかしながら、CPU補助電源コネクタを2つ搭載しているのは750Wとか850Wとか比較的大容量な電源ユニットに限られてきてしまいます。
8ピンのCPU補助電源コネクタを1つだけ挿しても動くと思いますが、負荷の高い作業やオーバークロックをするなら8ピンと4ピン、8ピンと8ピンどちらも接続するようにしてください。
CPU補助電源コネクタが8ピンと4ピンの2つがあるときは、4ピンだけ使うのはやめてください。故障や異常発熱の原因となる可能性があります。
回路保護機能について
電源ユニットには、
の6つの保護機能があります。括弧内の言葉はメーカーによって異なります。まあ電源ユニットやPCパーツを故障から守ってくれる機能のことと思えばいいでしょう。
某メーカーさんは、回路保護機能も重要です!と言うなら、電源ユニットの製品ページにもこの回路保護機能はどういう役割を持つのかを記載してくれると消費者も選びやすくなってありがたいのですが…。
良い電源ユニットだとこれら全ての保護機能に対応しているのかと言われるとそうではなくて、そのメーカーによります。
あのメーカーはこれがついてるけどこのメーカーはついてないとかあります。
シングルレーンとかマルチレーンについて。シングルレーンがオススメです
今売られてる電源ユニットはだいたいシングルレーンです。特に深く考えずに普通にシングルレーンの電源ユニットを買えばいいですよ。
価格コムのランキングに入ってるのってシングルレーンの電源ユニットばっかりですよ。
シングルレーンだったら普通に安定した使えたのに、マルチレーンの電源だったせいで使えない、不安定になっている、みたいなことが起こる可能性があります。
電源容量の高い電源ユニットだと、シングルレーンとマルチレーンが切り替えられるものがあります。たとえばHX1200 | 株式会社リンクスインターナショナルがそれです。
マルチレーンはこだわりが強い人が使うイメージ
マルチレーンの電源ユニットが良いとかいう人は電源の供給のされ方、PCパーツにかかる電力負担について強いこだわりがあって、これじゃないとダメ!と思って使っているようです。
まあ価格コムの電源ユニットのランキングを見ても、シングルレーンのものがほとんどなんですが…。
シングルレーン
マルチレーン
じゃあ具体的にどれくらいの容量にすればいいのか?分からん!というときは、BTOパソコンが参考になる
というときは、ツクモとかドスパラとかマウスコンピューターのBTOのデスクトップパソコンで、自分が組みたいPCと同じようなスペックのものを見つけて、それに搭載されている電源ユニットの容量を目安にするといいですよ。
BTO PCを提供しているほうが明らかに自作PCやその他諸々に関する知識は上ですし、ちゃんと電源容量を計算した結果750Wの電源ユニットを搭載しているんですから、それに従えばいいんですよ。
今後HDDなどを増やしたくならないか?グラボを刺してゲームをしたくならないか?なども考慮しましょう
なども考えて電源ユニットを選びましょう。
めちゃくちゃ大雑把に言うと、グラボを1枚載せるなら電源ユニットの容量は750Wか850Wとかあれば良いです。
グラボを載せない、ゲームをしないなら電源ユニットの容量は550Wか650Wとかあればいいです。グラボを載せないのに750W/850Wは容量が過剰すぎます。
この記事書いている人間は80PLUS GOLDの850Wを使ってます
私は、
という構成で、私が使っている電源ユニットは、Seasonicの80PLUS GOLD 850W電源のSSR-850FXです。
【一例】ツクモのゲーミングデスクトップパソコン
+ 1TB HDD (SATAIII接続 / 6Gbps)
ツクモでは以上の構成のゲーミングデスクトップパソコンが販売されていますが、基本スペック表の電源ユニットの欄を見てみると「定格750W 80PLUS GOLD対応」という記載があります。
似たような構成でPCを組みたいな~と考えているなら、750Wを目安に電源ユニットを探していけばいいわけです。簡単でしょ。
【一例】ドスパラのスタンダード用途のデスクトップパソコン
ドスパラでは以上の構成のデスクトップパソコンが販売されていますが、基本スペック表の電源ユニットの欄を見てみると「500W 静音電源 (80PLUS BRONZE)」という記載があります。
似たような構成でPCを組みたいな~と考えているなら、500Wを目安に電源ユニットを探していけばいいわけです。
【一例】ドスパラの価格が高いゲーミングデスクトップパソコン
ドスパラでは以上の構成のゲーミングデスクトップパソコンが販売されていますが、基本スペック表の電源ユニットの欄を見てみると「750W 静音電源 (80PLUS GOLD)」という記載があります。
似たような構成でPCを組みたいな~と考えているなら、750Wを目安に電源ユニットを探していけばいいわけです。
選ぶときのポイントをまとめるとこう
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荒巻大輔(管理人)
公安9課の管理人。パソコン・PCパーツ・スマートフォン・格安SIM関連に興味があります。
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