メモリのデュアルチャネルのやり方や効果についてまとめました。
デュアルチャネルについて
デュアルチャネルとは、同じ規格・容量のメモリを2枚挿す(2枚1組)ことによりCPUやメモリのデータ処理を高速化する技術のことです(理論上)。
マザーボードのマニュアルには「メモリを2枚挿してデュアルチャネルで動作させたい時はメモリスロットの1番目と3番目(2番目と4番目)に挿してください」と図つきで記載されているので、ビクビクしながら調べたりメモリを取り付ける必要はありません。
デュアルチャネルは同じメーカーの同じメモリを2枚挿し、4枚挿しがすることが基本です。
デュアルチャネルかどうか確認する方法

メモリがデュアルチャネル動作しているかどうかはCPU-Zというソフトで確認が可能です。
CPU-Zの「Memory」タブの「Channnels #」の項目に"Dual"と記載があればデュアルチャネルとして動作しています。
デュアルチャネルを有効にするための条件
デュアルチャネルとして動作させるにはいくつかの条件があります。
- 同じメモリ容量であること
- DDR4-2133 4GB×2枚
- DDR4-2133 8GB×2枚など
- メモリスロットを対称使用すること
- メモリスロットの1番目と3番目にメモリを挿す
- メモリスロットの2番目と4番目にメモリを挿す
- この組み合わせ以外ではデュアルチャネルとして動作しません
以上の条件を満たすとデュアルチャネルとして動作します。上記の条件に適合しない場合、デュアルチャネルでは動作せずシングルチャネルとして動作します。
難しいことを言っているように見えますが、2枚組・4枚組で売られているメモリを買ってマザーボードに挿せば何の問題もありません。
デュアルチャネルを有効にするために満たさなくていい条件
これは天下のIntel様が満たさなくていい条件として提示しているものです。
- 同じブランド
- メーカーAとメーカーBで混在していてもいいようです
- 同じタイミング仕様
- メモリの仕様表にある「15-15-15-36」や「17-17-17-39」のような数字がタイミング仕様です
- これも別に満たさなくていいようです
- 同じ速度
- DDR4-2400とDDR4-2133のメモリが混在している場合は、DDR4-2400がDDR4-2133にクロックダウンして動作する
デュアルチャネルにしたところで劇的に速度が変化するわけではない
メモリを2枚ないし4枚挿してデュアルチャネルにしたところで「PCの処理が爆速になった」みたいな劇的に速度が変化あるわけではありません。
もちろん、メモリを増設することによる動作改善は期待できます。メモリ容量は机の広さとよく例えられますが、机の広さはもちろん広ければ広いほうがいいですし、メモリ容量も多ければ多いほど良いです。
メモリのベンチマークソフトで測定すれば、1枚挿しの時よりも多少スコアが上昇しているでしょうが、「すげえ!めっちゃ早くなった!」と体感は出来ないでしょう。
しかし、メモリを2枚挿すことで快適になることは間違いないです。せっかくなので4GB×2枚ほしいですね。
ちなみに、最近ではプログラミング方面から最低でも8GB×2枚欲しいという話も出てきています。別に8GBや16GBにこだわる必要はないので、自分が積みたいだけ積みましょう。
多分違うメーカーのメモリと組み合わせても動くと思う
ぶっちゃけ、違うメーカーのメモリと組み合わせても恐らく動くと思います。
BTO PCやメーカー製のデスクトップPCなどでDDR4-2133 4GBのメモリがメモリスロットに挿さっていたとしたら、適当なメーカーのDDR4-2133 4GBのメモリを1枚調達してメモリスロットに挿せばおそらくデュアルチャネルで動作するでしょう。
が、私は保証はしないので注意してください。どうしても不安なら2枚組4枚組のメモリを新しく買いましょう。
DDR3メモリとDDR4メモリでデュアルチャネルは無理です
言うまでもないことですが、DDR3メモリとDDR4メモリでデュアルチャネルは無理です。
シングルチャネルとして動作する組み合わせ
メモリ1枚挿し

メモリを1枚しか挿していないので、もちろんシングルチャネル動作になります。
メモリ3枚挿し・メモリを対照に挿していない

決められたメモリスロットにメモリを挿していない場合は、デュアルチャネルとして動作せずにシングルチャネル動作になります。
この場合はメモリスロット1とメモリスロット2に2GBメモリを挿し直せばデュアルチャネルとして動作します。
デュアルチャネルとして動作する組み合わせ
デュアルチャネルにはいくつかの組み合わせがあります。
Intelのマザーボードだと「Intel Flex Memory Technology」というものがあり、取り付けられているメモリの枚数によってどのように動作するかのパターンが複数用意されています。
どのように動作させるかは自分で設定する必要はなく、マザーボードが勝手に自動でデュアルチャネルのパターンを判別してくれます。AMDは知りません。
メモリ2枚挿し

同じ規格・容量のメモリ2枚(DDR3-1600 2GB+ DDR3-1600 2GB)によるデュアルチャネル。これが一番メジャーです。
メモリ2枚+1枚でもOK

同じ規格・容量のメモリ2枚(DDR3-1600 2GB + DDR3-1600 2GB)、同じ規格・違う容量のメモリ1枚(DDR3-1600 4GB)の合計3枚によるデュアルチャネル。これでもちゃんと動作します。
メモリ2枚+メモリ2枚のデュアルチャネル

同じ規格・容量のメモリ2枚(DDR3-1600 2GB + DDR3-1600 2GB)、同じ規格・違う容量のメモリ2枚(DDR3-1600 4GB + DDR3-1600 4GB)によるデュアルチャネル。合計12GBとして動作します。
フレックスモード

こちらはちょっと特殊でして、2つのメモリでデュアルチャネルとシングルチャネル両方の動作を行います。
スロット1(DIMM1)に搭載されているDDR3-1600 2GBのメモリと、スロット2(DIMM2)に搭載されているDDR3-1600 4GBのメモリのうち2GBがデュアルチャネルとして動作し、残りの2GBはシングルチャネルとして動作します。
動作クロックの違うメモリを組み合わせた場合
動作クロックの違うメモリを組み合わせてデュアルチャネルをしようとすると、動作クロックが低い方(性能が低い)のクロックに合わせてメモリを動作させます。これをダウンクロックといいます。
たとえば、DDR3-1600 4GBのメモリとDDR3-1333 4GBのメモリを挿してデュアルチャネルで動作させようとすると、DDR3-1600のメモリが自動的にDDR3-1333にダウンクロックし、DDR3-1333 4GB + DDR3-1333 4GBのデュアルチャネルで動作します。
こちらもベンチマークソフトで測定すればいくらかスコアには変化があるでしょうが、体感は出来ないでしょう。
トリプルチャネルやクアッドチャネルについて
メモリ2枚挿しのデュアルチャネル以外にも、メモリ3枚挿しの「トリプルチャネル」、メモリ4枚差しの「クアッドチャネル」といった亜種が存在します。
なお、マザーボードがトリプルチャネルやクアッドチャネルに対応していないと意味がないです。
デュアルチャネルでしか動作しないマザーボードにメモリ3枚挿してもトリプルチャネルにはなりません。
デュアルチャネルでしか動作しないマザーボードにメモリ4枚挿してもクアッドチャネルにはなりません。普通にメモリ2枚+メモリ2枚のデュアルチャネルとして動作します。
トリプルチャネルについて

トリプルチャネルはLGA1366という一昔前のマザーボードでよくあったやつです。今はもうほとんど見ません。
クアッドチャネルについて

クアッドチャネルは、メモリスロットが8個あるマザーボードでお目にかかることができます。最近でもたまに見ます。
デュアルチャネル×2=クアッドチャネル にはなりません
同じ規格・容量のメモリを4枚挿して「デュアルチャネルが2つだからこれでクアッドチャネルになるはずだ」と考えている人がいるかと思いますが、そんなことはありません。なりませんよ。
マザーボードによってデュアルチャネル対応かクアッドチャネル対応かは異なります。
どちらに対応しているのかはマザーボードのスペック表に記載されています。自作PCユーザーなら自分のマザーボードのマニュアルのメモリの項目を確認してみましょう。
こちらはPRIME Z270-A | マザーボード | ASUS 日本の対応メモリの項目。「Dual Channel Memory Architecture」と記載があるのでデュアルチャネルに対応しています。
メモリが1枚しかない場合
メモリが1枚しか刺さってない・持ってない場合は、そのメモリは外して新たに2枚組のメモリを買ってその2枚をマザーボードに挿してデュアルチャネルとして動作させるのが確実です。
予算的に厳しいという人は同じ規格・同じ容量のメモリを1枚買って挿せばいいと思います。
その場合は、購入して新しく挿したメモリはきちんと認識するでしょうが、デュアルチャネルとして認識・動作するとは限りません。おそらくちゃんと認識するとは思いますけど。保証はしません。
パソコンのメモリの増設方法
パソコンのメモリの増設方法や、増設する(購入する)メモリの選び方について記事にしました。詳細は以下の記事を御覧ください。
以上。参考になれば幸いです。
情報元 : シングルおよびマルチチャンネルのメモリモード
メモリのデュアルチャネルのやり方・効果について
デュアルチャネルについて
デュアルチャネルとは、同じ規格・容量のメモリを2枚挿す(2枚1組)ことによりCPUやメモリのデータ処理を高速化する技術のことです(理論上)。
マザーボードのマニュアルには「メモリを2枚挿してデュアルチャネルで動作させたい時はメモリスロットの1番目と3番目(2番目と4番目)に挿してください」と図つきで記載されているので、ビクビクしながら調べたりメモリを取り付ける必要はありません。
デュアルチャネルは同じメーカーの同じメモリを2枚挿し、4枚挿しがすることが基本です。
デュアルチャネルかどうか確認する方法
メモリがデュアルチャネル動作しているかどうかはCPU-Zというソフトで確認が可能です。
CPU-Zの「Memory」タブの「Channnels #」の項目に"Dual"と記載があればデュアルチャネルとして動作しています。
デュアルチャネルを有効にするための条件
デュアルチャネルとして動作させるにはいくつかの条件があります。
以上の条件を満たすとデュアルチャネルとして動作します。上記の条件に適合しない場合、デュアルチャネルでは動作せずシングルチャネルとして動作します。
難しいことを言っているように見えますが、2枚組・4枚組で売られているメモリを買ってマザーボードに挿せば何の問題もありません。
デュアルチャネルを有効にするために満たさなくていい条件
これは天下のIntel様が満たさなくていい条件として提示しているものです。
デュアルチャネルにしたところで劇的に速度が変化するわけではない
メモリを2枚ないし4枚挿してデュアルチャネルにしたところで「PCの処理が爆速になった」みたいな劇的に速度が変化あるわけではありません。
もちろん、メモリを増設することによる動作改善は期待できます。メモリ容量は机の広さとよく例えられますが、机の広さはもちろん広ければ広いほうがいいですし、メモリ容量も多ければ多いほど良いです。
メモリのベンチマークソフトで測定すれば、1枚挿しの時よりも多少スコアが上昇しているでしょうが、「すげえ!めっちゃ早くなった!」と体感は出来ないでしょう。
しかし、メモリを2枚挿すことで快適になることは間違いないです。せっかくなので4GB×2枚ほしいですね。
ちなみに、最近ではプログラミング方面から最低でも8GB×2枚欲しいという話も出てきています。別に8GBや16GBにこだわる必要はないので、自分が積みたいだけ積みましょう。
多分違うメーカーのメモリと組み合わせても動くと思う
ぶっちゃけ、違うメーカーのメモリと組み合わせても恐らく動くと思います。
BTO PCやメーカー製のデスクトップPCなどでDDR4-2133 4GBのメモリがメモリスロットに挿さっていたとしたら、適当なメーカーのDDR4-2133 4GBのメモリを1枚調達してメモリスロットに挿せばおそらくデュアルチャネルで動作するでしょう。
が、私は保証はしないので注意してください。どうしても不安なら2枚組4枚組のメモリを新しく買いましょう。
DDR3メモリとDDR4メモリでデュアルチャネルは無理です
言うまでもないことですが、DDR3メモリとDDR4メモリでデュアルチャネルは無理です。
シングルチャネルとして動作する組み合わせ
メモリ1枚挿し
メモリを1枚しか挿していないので、もちろんシングルチャネル動作になります。
メモリ3枚挿し・メモリを対照に挿していない
決められたメモリスロットにメモリを挿していない場合は、デュアルチャネルとして動作せずにシングルチャネル動作になります。
この場合はメモリスロット1とメモリスロット2に2GBメモリを挿し直せばデュアルチャネルとして動作します。
デュアルチャネルとして動作する組み合わせ
デュアルチャネルにはいくつかの組み合わせがあります。
Intelのマザーボードだと「Intel Flex Memory Technology」というものがあり、取り付けられているメモリの枚数によってどのように動作するかのパターンが複数用意されています。
どのように動作させるかは自分で設定する必要はなく、マザーボードが勝手に自動でデュアルチャネルのパターンを判別してくれます。AMDは知りません。
メモリ2枚挿し
同じ規格・容量のメモリ2枚(DDR3-1600 2GB+ DDR3-1600 2GB)によるデュアルチャネル。これが一番メジャーです。
メモリ2枚+1枚でもOK
同じ規格・容量のメモリ2枚(DDR3-1600 2GB + DDR3-1600 2GB)、同じ規格・違う容量のメモリ1枚(DDR3-1600 4GB)の合計3枚によるデュアルチャネル。これでもちゃんと動作します。
メモリ2枚+メモリ2枚のデュアルチャネル
同じ規格・容量のメモリ2枚(DDR3-1600 2GB + DDR3-1600 2GB)、同じ規格・違う容量のメモリ2枚(DDR3-1600 4GB + DDR3-1600 4GB)によるデュアルチャネル。合計12GBとして動作します。
フレックスモード
こちらはちょっと特殊でして、2つのメモリでデュアルチャネルとシングルチャネル両方の動作を行います。
スロット1(DIMM1)に搭載されているDDR3-1600 2GBのメモリと、スロット2(DIMM2)に搭載されているDDR3-1600 4GBのメモリのうち2GBがデュアルチャネルとして動作し、残りの2GBはシングルチャネルとして動作します。
動作クロックの違うメモリを組み合わせた場合
動作クロックの違うメモリを組み合わせてデュアルチャネルをしようとすると、動作クロックが低い方(性能が低い)のクロックに合わせてメモリを動作させます。これをダウンクロックといいます。
たとえば、DDR3-1600 4GBのメモリとDDR3-1333 4GBのメモリを挿してデュアルチャネルで動作させようとすると、DDR3-1600のメモリが自動的にDDR3-1333にダウンクロックし、DDR3-1333 4GB + DDR3-1333 4GBのデュアルチャネルで動作します。
こちらもベンチマークソフトで測定すればいくらかスコアには変化があるでしょうが、体感は出来ないでしょう。
トリプルチャネルやクアッドチャネルについて
メモリ2枚挿しのデュアルチャネル以外にも、メモリ3枚挿しの「トリプルチャネル」、メモリ4枚差しの「クアッドチャネル」といった亜種が存在します。
なお、マザーボードがトリプルチャネルやクアッドチャネルに対応していないと意味がないです。
デュアルチャネルでしか動作しないマザーボードにメモリ3枚挿してもトリプルチャネルにはなりません。
デュアルチャネルでしか動作しないマザーボードにメモリ4枚挿してもクアッドチャネルにはなりません。普通にメモリ2枚+メモリ2枚のデュアルチャネルとして動作します。
トリプルチャネルについて
トリプルチャネルはLGA1366という一昔前のマザーボードでよくあったやつです。今はもうほとんど見ません。
クアッドチャネルについて
クアッドチャネルは、メモリスロットが8個あるマザーボードでお目にかかることができます。最近でもたまに見ます。
デュアルチャネル×2=クアッドチャネル にはなりません
同じ規格・容量のメモリを4枚挿して「デュアルチャネルが2つだからこれでクアッドチャネルになるはずだ」と考えている人がいるかと思いますが、そんなことはありません。なりませんよ。
マザーボードによってデュアルチャネル対応かクアッドチャネル対応かは異なります。
どちらに対応しているのかはマザーボードのスペック表に記載されています。自作PCユーザーなら自分のマザーボードのマニュアルのメモリの項目を確認してみましょう。
メモリが1枚しかない場合
メモリが1枚しか刺さってない・持ってない場合は、そのメモリは外して新たに2枚組のメモリを買ってその2枚をマザーボードに挿してデュアルチャネルとして動作させるのが確実です。
予算的に厳しいという人は同じ規格・同じ容量のメモリを1枚買って挿せばいいと思います。
その場合は、購入して新しく挿したメモリはきちんと認識するでしょうが、デュアルチャネルとして認識・動作するとは限りません。おそらくちゃんと認識するとは思いますけど。保証はしません。
パソコンのメモリの増設方法
パソコンのメモリの増設方法や、増設する(購入する)メモリの選び方について記事にしました。詳細は以下の記事を御覧ください。
以上。参考になれば幸いです。
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荒巻大輔(管理人)
公安9課の管理人。パソコン・PCパーツ・スマートフォン・格安SIM関連に興味があります。
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