2.5インチSSD性能/スペック比較と選び方についてまとめました。選び方、オススメSSDも紹介。
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【はじめに】2.5インチSSDの基礎知識
SSDとはフラッシュメモリを記憶装置として用いたストレージのこと。
基本的にデスクトップパソコン・ノートパソコン内にHDDが納まるスペースがあればSSDに交換するだけで搭載できます。
SSDとHDDの比較
SSD | HDD | |
容量 | 少ない 最大でも8TBまで | 多い |
値段 | HDDと比べると高い | 安い |
OSの起動 | とても速い | 遅い |
データ転送速度 | とても速い | 遅い |
衝撃・振動 | 強い | 弱い |
発熱 | 小さい | 大きい |
動作音 | ない | ある |
消費電力 | 小さい | (多少)大きい |
書き込み制限 | あり | なし |
故障の前兆 | なし(突然死) | あり(症状あり) |
SSDのメリット・デメリット
SSDのメリットは、HDDよりも高速なデータ通信が可能であること、物理的な可動箇所がないので省電力、動作音がしないので静か、振動や衝撃に強いことが挙げられます。
逆にデメリットは、HDDよりも値段が高い事、サーバーやデータベースなどの用途では寿命が短くなる場合があること、故障時のデータ復旧が困難ということが挙げられます。
SSDはデータ転送が高速
右と左で数値が全然違うことが見て分かるように、SSDはHDDよりも高速にデータの読み書きが可能です。
PCの動作が遅くなったという人はHDDからSSDへの換装を検討しましょう。 SSDにすればOSの起動やプログラムの処理速度が格段に向上します。
ゲームのロード時間も短縮されるので1分1秒を争うようなFPSをしている人にも断然オススメです。
SSDは、コントローラ・NANDフラッシュ・DRAMの3つの部品で構成されている
2.5インチSSDやM.2 SSDは、
- コントローラ
- DRAM
- NANDフラッシュ
の3つの部品で構成されてます。
コントローラ
コントローラがコンピュータとNANDフラッシュをつないでいて、NANDフラッシュにデータを保存します。
コントローラはNANDフラッシュの不良ブロックの管理、誤り訂正、メモリセルあたりの書き換え回数を平滑化するウェアレベリングなどの制御を行っています。
SSDの性能はフラッシュメモリの性能だけでなく、コントローラによって大きく左右されます。
そのため、SSDの仕様ではNANDフラッシュのメーカーは隠されていても、コントローラだけは型番がしっかり記載されています。
NANDフラッシュ
データの保存場所がNANDフラッシュです。
DRAM(キャッシュメモリ)
一時的にデータを保存して読み書きをスムーズにするための部品です。SSDによってはDRAMがあったりなかったりします。
NANDフラッシュのSLC, MLC, QLC, TLCの違い
SSDで内部で使用されているNANDフラッシュには、「SLC」「MLC」「TLC」「QLC」の4つのタイプがあります。
2021年1月時点において、価格コムの売れ筋2.5インチSSDに搭載されているNANDフラッシュはTLCばっかりです。
2021年でMLCの2.5インチSSDを入手するのはかなり難しいです。ヤフオクとかだと未使用品が転がっているかもしれませんが、新品だともう棚卸時に出土するようなレベルだと思います。
耐久性や信頼性の高さは、SLC→MLC→TLC→QLCの順番で良いです。2021年現在はMLCのSSDはかなり珍しいです。TLCまたはQLCのSSDが主流です。
SLC(Single Lebel Cell)
1つのセルに1ビットのデータを格納します。
1つのセルの書き込み上限回数は10万回とされています。
SLCが最も耐久性が高いですが、値段がめちゃくちゃ高くて低用量で、なおかつ市場にほぼ流通していません。
MLC(Multi Level Cell)
1つのセルに2ビットのデータを格納します。
1つのセルの書き込み上限回数はおよそ1万回とされています。
TLC(Triple Lebel Cell)
1つのセルに3ビットのデータを格納します。
1つのセルの書き込み上限回数はおよそ3000回~5000回とされています。
QLC(Quad Lebel Cell)
1つのセルに4ビットのデータを格納します。
1つのセルの書き込み上限回数はおよそ1000回程度とされています。
普通のNANDフラッシュは絶滅傾向、3D NANDフラッシュが主流に
なお、普通のMLCとかTLCやQLCのSSDは絶滅傾向にあります。
3D NAND MLCとか3D NAND TLCとか3D NAND QLCにシフトしています。
価格コムの売れ筋上位の2,5インチSSDはだいたい3D TLC NANDです。
3D NANDとか書かれていて、TLCなのかMLCなのか分からないときは大体3D TLC NANDです。
3D NANDとかって何?
1つのセルに格納できるデータが増えれば増えるほど大容量化できますが、書き込み回数の上限が減ったり信頼性が落ちていきます。TLCとQLCを比べるとQLCがヤバいですよね。
そこで、セルを上に積み立てることによって書き込み回数の上限や信頼性を保ったまま大容量を図りました。それが3D NANDです。
同じ土地でも、10戸の平屋アパートを建てて1人1戸に住ませるよりも、960戸の高層マンションを建てて1人1戸に住ませるほうが効率よく人を詰め込めますよね。それと同じです。
いろいろなNANDフラッシュメーカーが、32層NANDとか、64層NANDとか、128層NANDとか、176層NANDとかをどんどん開発しています。
別にSSDを構成する部品なんて知らなくてもいい。価格コムの売れ筋を買えばOK
別に知らなくてもいいです。気にするのはパソコンオタクくらいです。価格コムの売れ筋のSSDを買っておけばいいですよ。
たとえば車のエンジンの仕組みなんて車のオタクくらいしか知らないでしょう?
車に乗っててエンジンの仕組み、どうやって動いているか、エンジンの機構とかを気にしたことありましたか?そういうことです。
SSDの寿命ってある?
SSDの寿命として当てはまるのは「TBW」です。
SSDのスペック表を見ると「TBW」という数値が記載されているはずです。
たとえば2021年1月時点で価格コム1位の2.5インチSSDの「CT500MX500SSD1/JP」のTBWは、「180TB]となっています。
180TBは、SSDの書き込み容量が180TBに達すると寿命を迎える、と思えばOKです。ちなみに、1日あたり90GBの書き込みを5年間行うと180TBになります。
1日あたり何GB書き込むかは、パソコンの用途や使い方によって大きく異なります。
パソコンの用途がちょっと調べ物をしたり、WordやExcelを使ったり、YouTubeで動画を見る程度であれば、1日あたり90GBの書き込みをすることはまずありえません。
そもそも寿命を迎える前に他のパソコンに買い換えるでしょう。寿命が気になる敏感な人は、規定のTBWに到達するまでにSSDを交換するでしょう。
どうしても寿命が気になるのであれば、データセンター向けSSDを購入して使うのをオススメします。
SSDの選び方
2.5インチSSDの性能はこれ以上アップすることがないので、メーカーだけ気をつければどれを選んでもOK
2.5インチSSDってもう完全に枯れた技術なので、基本的にどの製品を選んでもOKですが、メーカーだけは気にしましょう。
私が信頼できるメーカーは、
- サムスン
- Crucial
- Western Digital/SanDisk
- Transcend
です。この4メーカーで価格コム上位にある製品ならどれでもいいです。
このメーカーの2.5インチSSDはずば抜けて速度が早い!とかいうのは無いですよ。
勧められたメーカーのSSDのレビュー見たらなんかちょっと不安なんだけど?
これがオススメ!と言われてAmazonを見てみると、たしかに星4以上だったりレビューががたくさんついてるけど、なんか☆1のレビューがあるな~不安だな~と思う人もいるかと思います。
ぶっちゃけメーカーがサムスンでも、Crucialでも、Transcendでも、Western Digitalでも、メーカー問わず☆1文句たらたらレビューが存在します。
そういったレビューを気にしたところで時間の無駄です。その人の環境や使い方ですぐに壊れてしまったり、初期不良を引いてしまっただけです。
誰にでも発生する問題、誰でも初期不良品を引いてしまうようなレベルのひどさだったら、もっと評価が低いですしボロクソに書かれたレビューがたくさんあるはずです。
SSDの容量の選び方
120GB~
SSDにはOSしかインストールしない、他のデータやアプリはHDDに保存するという人は120GB台でもいいでしょう。
ただし、少しアプリなどをインストールしていくとすぐに足りなくなります。何もなくても240GBくらいほしいです。
240GB~
SSDにOSとちょっとしたアプリをインストールしたい人は240GBでいいでしょう。
ちなみに、私が仕事用のノートパソコンを購入するときのSSDの容量は240GB台です。
480GB~
個人的には何もしなくてもこれくらい欲しいですね。
私が1代目のSSDから2代目のSSDに交換したときは480GBのSSDを使いました。
960GB~1TB台
なんでもSSDで済ませたい人はこれくらいでいきましょう。
私の3代目のSSDは1TBにしました。
2TB以降~
- パソコンでゲーム用SSDとして使う
- PS4やPS5で外付けSSDとして使う
という人がオススメです。
ここらへんを買っておけば間違いない!オススメの2.5インチSSDを紹介
Crucial MX500シリーズ(メイン用SSDとしてオススメ)
Crucual MX500シリーズは、250GBモデル、500GBモデル、1TBモデル、2TBモデル、4TBモデルの5つのモデルが発売されています。
2.5インチSSDのなかではド定番です。迷ったらこれを選んでおけば間違いないです。むしろこれ以外は買わなくてもいいくらいです。
250GB~1TBモデル
製品名/型番 | CT1000MX500SSD1 | CT500MX500SSD1 | CT250MX500SSD1 |
容量 | 1TB | 500GB | 250GB |
フォームファクタ | 2.5インチ | ||
インターフェース | SATA (6Gb/s) | ||
NANDフラッシュ | Micron 3D TLC NAND フラッシュ | ||
シーケンシャルリード | 560MB/s | ||
シーケンシャルライト | 510MB.s | ||
ランダムリード | 95000 IOPS | ||
ランダムライト | 90000 IOPS | ||
厚さ | 7mm (9.5mmスペーサー付き) | ||
耐久性 | 360TB | 180TB | 100TB |
保証期間 | 5年 |
- 250GBモデルの耐久性100TBは、1日当たり54GBの書込を5年間行った場合に相当
- 500GBモデルの耐久性180TBは、1日当たり98GBの書込を5年間行った場合に相当
- 1TBモデルの耐久性360TBは、1日当たり197GBの書込を5年間行った場合に相当
この情報はCrucialの代理店であるアスクが公表している数値になります。
2TB~4TBモデル
製品名/型番 | CT4000MX500SSD1 | CT2000MX500SSD1 |
容量 | 4TB | 2TB |
フォームファクタ | 2.5インチ | |
インターフェース | SATA (6Gb/s) | |
NANDフラッシュ | Micron 3D TLC NAND フラッシュ | |
シーケンシャルリード | 560MB/s | |
シーケンシャルライト | 510MB.s | |
ランダムリード | 90000 IOPS | 95000 IOPS |
ランダムライト | 90000 IOPS | |
厚さ | 7mm (9.5mmスペーサー付き) | |
耐久性 | 1000TB | 700TB |
保証期間 | 5年 |
- 2TBモデルの耐久性700TBは、1日当たり383GBの書込を5年間行った場合に相当
- 4TBモデルの耐久性1000TBは、1日当たり547GBの書込を5年間行った場合に相当
この情報はCrucialの代理店であるアスクが公表している数値になります。
WD Blue 3D NAND SATAシリーズ
250GB~1TBモデル
製品名/型番 | WDS100T2B0A | WDS500G2B0A | WDS250G2B0A |
容量 | 1TB | 500GB | 250GB |
フォームファクタ | 2.5インチ | ||
インターフェース | SATA (6Gb/s) | ||
NANDフラッシュ | 3D TLC NANDフラッシュ | ||
シーケンシャルリード | 560MB/s | 560MB/s | 550MB/s |
シーケンシャルライト | 530MB/s | 530MB/s | 525MB/s |
ランダムリード | 95000 IOPS | 95000 IOPS | 95000 IOPS |
ランダムライト | 84000 IOPS | 84000 IOPS | 81000 IOPS |
厚さ | 7mm | ||
耐久性 | 400TBW | 200TBW | 100TBW |
保証期間 | 5年 |
2TB~4TBモデル
製品名/型番 | WDS400T2B0A | WDS200T2B0A |
容量 | 4TB | 2TB |
フォームファクタ | 2.5インチ | |
インターフェース | SATA (6Gb/s) | |
NANDフラッシュ | 3D TLC NANDフラッシュ | |
シーケンシャルリード | 560MB/s | |
シーケンシャルライト | 530MB/s | |
ランダムリード | 95000 IOPS | 95000 IOPS |
ランダムライト | 82000 IOPS | 84000 IOPS |
厚さ | 7mm | |
耐久性 | 600TBW | 500TBW |
保証期間 | 5年間 |
Samsung 870 QVOシリーズ(QLC採用、サブストレージ、大容量を求める人にオススメ)
870 QVOシリーズの採用しているQLCは、値段が安い代わりに耐久性はTLCよりも低くなっています。
サブストレージとして使う、ゲーム専用SSDとして使う、動画編集作業用SSDとして使うなど、万が一SSDが故障しても、またインストールすれば使えるソフトウェアなどを入れて使うのにオススメです。
私もQLCのSSDをメインとして使うのはちょっと怖いです。
製品 | Samsung SSD 870 QVO | |||
---|---|---|---|---|
型番 | MZ-77Q1T0B | MZ-77Q2T0B | MZ-77Q4T0B | MZ-77Q8T0B |
容量 | 1TB(1,000GB) | 2TB(2,000GB) | 4TB(4,000GB) | 8TB(8,000GB) |
インターフェース | SATA 3.0(6Gbps) | |||
フォームファクタ | 2.5インチ | |||
外形寸法(L×W×H) | 100 × 69.85 × 6.8 (mm) | |||
NANDフラッシュ | Samsung 4bit MLC (QLC) V-NAND | |||
コントローラ | Samsung MKX コントローラ | |||
キャッシュメモリ | 1GB LPDDR4 | 2GB LPDDR4 | 4GB LPDDR4 | 8GB LPDDR4 |
シーケンシャルリード | 560 MB/s | |||
シーケンシャルライト | 530 MB/s | |||
ランダムリード | 98,000 IOPS | |||
ランダムライト | 88,000 IOPS | |||
MTBF (平均故障間隔) | 150万時間 | |||
TBW | 360TB | 720TB | 1,440TB | 2,880TB |
保証期間 | 3年限定保証( | |||
製品サポート | サムスンSSDサポートセンターによる電話 メールでのテクニカルサポート |
SanDisk Ultra 3D SSDシリーズ(中身はWD Blue 3D NAND SSDと全く同じ)
SanDisk Ultra 3D SSDシリーズは、WD Blue 3D NAND SSDと中身は全く同じです。安い方を買えばいいと思います。
250GB~1TBモデル
製品名/型番 | SDSSDH3-1T00-G25 | SDSSDH3-500G-G25 | SDSSDH3-250G-G25 |
容量 | 1TB | 500GB | 250GB |
フォームファクタ | 2.5インチ | ||
インターフェース | SATA (6Gb/s) | ||
NANDフラッシュ | 3D TLC NANDフラッシュ | ||
シーケンシャルリード | 560MB/s | 560MB/s | 550MB/s |
シーケンシャルライト | 530MB/s | 530MB/s | 525MB/s |
ランダムリード | 95000 IOPS | 95000 IOPS | 95000 IOPS |
ランダムライト | 84000 IOPS | 84000 IOPS | 81000 IOPS |
厚さ | 7mm | ||
耐久性 | 400TBW | 200TBW | 100TBW |
保証期間 | 5年 |
2TB~4TBモデル
製品名/型番 | SDSSDH3-4T00-G25 | SDSSDH3-2T00-G25 |
容量 | 4TB | 2TB |
フォームファクタ | 2.5インチ | |
インターフェース | SATA (6Gb/s) | |
NANDフラッシュ | 3D TLC NANDフラッシュ | |
シーケンシャルリード | 560MB/s | |
シーケンシャルライト | 530MB/s | |
ランダムリード | 95000 IOPS | 95000 IOPS |
ランダムライト | 82000 IOPS | 84000 IOPS |
厚さ | 7mm | |
耐久性 | 600TBW | 500TBW |
保証期間 | 5年間 |
以上。SSDの購入時の参考になれば幸いです。
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ahamoがオススメ
- ドコモの高品質な4G/5Gネットワークが利用できる
- 基本料金月額2970円(機種代金別途)
- 月間データ容量20GB
- 国内通話5分無料付き(超過後は22円/30秒)
- SIMカード/eSIMのみで契約できるし、スマホとSIMを購入も可能